こんにちは。
先週は、一気に桜が満開になり、皆様のお花見に出掛けられたのではないでしょうか。
日曜日はあいにくの雨となりましたが、人間や動物、そして植物にとっても恵みの雨です。
雨もどこかの海の海水が蒸発して雲になって、私たちの住んでいる空に運ばれて降ってくると思うと、少しわくわくしませんか?
と、本日のお題は「お香」
精油の香りも好きですが、お香の香りもとても好きです。
日本人にとって、仏壇に供えたりと子供のころから慣れ親しんでいると思いますが、今では、アロマディフューザーで香りを楽しむのと
同じくらい、お香も人気ですね。
私個人的には、松栄堂さんの堀川というお香が好きです。
「白檀の甘みを強調したまろやかな香り」と書かれています。
日本では、三道(華道、茶道)の一つ香道があります。
前職の現場で、「聞香」というものをかじったことがあるのですが、香道は熟練するのに30年はかかると聞きました。
それだけ奥深いのですね。
香道では、嗅ぐと言わず、香りを聞くというそうです。
簡単ですが、どのように香りを聞くか説明しますと、灰の中にいこった炭を入れ、ガラス板をのせ、その上に香木を乗せて、徐々に立ってくる
薫りを嗜みます。
香木は、白檀や伽羅、沈香などがあります。
また、源氏香という源氏物語の登場人物の名前に合わせて、香の組み合わせ(組み香)があり、それを聞き当てるという遊びがあります。
なんとも風流な遊びですよね。
日本で香が始まったのは、時を遡ること、推古天皇の時代に、木片が淡路島に流れ着き、それを燃やしたところいい香りがしたというとで、
珍しいものとして、宮廷に捧げられたとのこと。
インドから中国に香木が仏教とともに伝わり、最初は宗教的に使用されてたものが、平安時代では、薫物合わせの遊びや着物に香りを
つけるような形になったそうです。
そして、現在の聞香の始まりは、鎌倉時代に武士が嗜んだことからだそうで、やがて香道としての作法などが確立されていったと言われています。
香りを聞く。
心を無にして、香りを聞くことで、微細な香りの移ろいを感じることができます。
いろんなものが溢れている世の中。
香りを聞き、心を無にすることも今の時代、必要なことかもしれませんね。