皆様、こんにちは。
京都も桜が満開を迎えております。
お花見には行かれましたでしょうか?
今年も桜を見れたことに感謝です。
さて、本日のお題、今更ですが、アロマセラピーのできることってなんでしょうか。
10数年前に比べると、日本でも大分とアロマセラピーが浸透してきました。
最初は、精油=エッセンシャルオイルって何ぞやから始まり、香りを嗅ぐだけで、リラックスするのか?
その人の気持ちの問題、科学的な根拠なんてないように思われていました。
以前にも、このブログでも書いたと思いますが、精油は自然界に存在する有機化合物の集合体で、
植物の二次代謝物です。
植物は自ら動くごとができないので、そういったものを自身で作り、例えば、植物にとって敵の虫を
寄せ付けないようにだとか、害のある菌やカビを殺したり、また逆に自分の子孫を残すために、
虫を寄せ付け、受粉の手伝い、鳥に果実を食べてもらい、糞を排泄したときに、種子も混ざり、
違う場所で自分の子孫を残すなどと、この自然界に生き残っていくための植物の能力です。
また、植物が育つ土地や気候に合わせて、同じ植物でも、ある成分だけが突出するケモタイプと
言われるものもあります。
例えば、ローズマリー。
ローズマリーには、カンファーの成分が多い、ローズマリーカンファー、シネオール成分の多い、
ローズマリーシネオール、ベルべノンが多い、ローズマリーベルべノンなどがあります。
なので、同じ精油でも、作用が違ったりするので、アロマセラピストは、クライアントの状態を見て、
精油選びをします。
また、精油はワインと同じで、その年の天候などに左右され、香り、成分や質も変わってきます。
これが、人工的に作られる香料と違って安定しない所以です。そう自然そのものだからです。
そんな精油をフランスでは、医師の処方で、内服するという医療の一部になっています。
また、イギリスでは、精油とベースオイルをブレンドし、ボディにマッサージ(日本ではトリートメントと
言っています。なぜなら、マッサージは国家資格ある按摩指圧マッサージ師でしか言えないのです)
します。
トリートメントをすることで、筋肉をほぐし、血流を良くして、疲労物質を流す。
また、人の手でトリートメントをすることで、心地よさを感じ、心身ともにリラックスできます。
健常な方はもちろん、医師の許可を得て、妊婦さん、入院している患者さんにも施術をします。
日本でアロマトリートメントというと、まだまだリラクゼーションとしての域から出ていないと思いますが、
徐々に医療の現場でも行われるようになってきました。
産婦人科では、妊婦さんに、産前産後にトリートメントをします。
妊娠、出産を通じて女性ホルモンのバランスが変化などによる体調不良を始め、体型・肌質の変化による
ストレスを強く感じたりします。また身体面のストレスに加え、出産、育児、母になることへの不安などの
精神面のストレスを感じる方もいらっしゃいます。
そういった妊婦さんの精神面をサポートし、様々な緊張、ストレスを軽減することで、身体のトラブルが
緩和されます。
また、緩和ケアの一つとしてアロマセラピーは注目され、実際に取り入れられています。
緩和ケアとは、「ガンと診断されたときから行う、身体的・精神的な苦痛を和らげるためのケア」と定義
されています。
患者さんの残された時間のQOL(クオリティオブライフ)を高めるためのお手伝いです。
アロマトリートメントをすることで、心地よいケアとコミュニケーションの時間として生活の楽しみと思って
いただけることが大事なのです。これはご家族がされると、より効果的なものになります。
緩和ケアのためのトリートメントは優しく肌を撫でるようにするため、圧はかけません。
実際、私の前職の同僚は緩和ケアの病院にて、ある患者さんに何回かトリートメントをしていました。
その患者さんのご家族から、数回のトリートメントであったが、その時間は心から安らかな時間を
過ごせたとおっしゃっていたことを伝えられたそうです。
私は、アロマトリートメントは、お互いの魂の交流だと感じました。
余談ですが、最近、医療従事者の方が、アロマトリートメントを学ばれることが多くなってきているよう
です。
徐々にではありますが、日本でもアロマトリートメントも医療の現場で取り入れられてきています。
長々と綴りましたが、アロマセラピーって、そうなんだぁと思っていただけると有難いです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。