皆様こんにちは。
朝晩の気温差が大きくなり、季節がどんどん進んでいますね。
ところで、NHKのスペシャル番組で「人体」をテーマに日曜の夜9時からシリーズで
やっているようです。
昨晩は、「腎臓」。
腎臓と言えば、尿を作るところという認識しかない方が多いと思います。
実は、腎臓は、尿を作るだけでなく、全身の臓器と連携して、寿命さえも左右するような
重要な臓器だったのです。
まず、基本的な腎臓の働きと言えば、原尿という尿の元を作ります。この原尿は1日18リットルもでき、
腎臓の糸球体(ちなみに、1個の腎臓に100万個あるそうです)、尿細管で、老廃物と身体に必要な成分に
分け、身体に必要な成分を再吸収し、最終的に、1日1.8リットルほど、尿として体外に排出されます。
この一連の働きは、実は奥が深くて、全身の臓器とコミュニケーションをとっているのです。
例えば、アスリートが高地トレーニングをすることがあると思いますが、高地トレーニングを始めたころ
は、運動後の体内の酸素量は減少します。
ところが、1週間、2週間経つと、平地と同じ酸素量に回復します。
これは、腎臓が、EPOという酸素が足りてないよというメッセージを骨髄に送り、骨髄はご存知の通り、
血液を作るところですので、酸素を運ぶ赤血球の増産を行うのです。
また、血圧の監視もしており、レニンと言う血圧を下げる物質の量を変化させて、血圧を調整します。
腎臓は、言わば、「血液の管理者」であるのです。
中でも、興味深いのが、腎臓の働きによって、老化が加速し、寿命の長短を決めるということです。
その老化に関係のある成分はリンというものです。これは原尿の再吸収する成分の一つです。体内のリン
が少ないと、呼吸不全、心不全、骨軟化症、くる病などを発症するのですが、逆に多すぎると老化が進む
とのことです。
リンは、血管の中で石灰化するため、動脈硬化などを引き起こすのです。
そういえば、東洋医学の陰陽五行で腎に問題があると、骨粗しょう症や老化と言ったことが言われていま
す。
こういうことだったのかと感心しました。
また、医学界では、腎臓がダウンすると多臓器不全になるという認識が広まってきており、
全ての患者に腎臓を見守るネットワークの必要性が言われているそうです。
一般的認識では、薬を服用過ぎると、肝臓が弱ると言われていますが、実は腎臓も弱ってくるそうです。
腎臓というと尿を作るところという認識しかなかったと思いますが、実は全身の臓器とコミュニケーショ
ンをとりながら、管理しているのですね。
余談ですが、私はよく占い師とか沖縄のカミンチュウ(神高い人)に、腎臓が弱っているから気をつけな
さいと言われます。信じる信じないはおいといて、腎臓、いたわらないといけないと思いました。